伸叡月報最新号
当塾では、生徒さんへの指導記録にコメントを記入したうえで、
こちらの「伸叡月報」を添えて、毎月ご家庭にお届けしています。
2026年8月号

観測史上最も暑い夏と言われた昨年をも明らかに超え、天気予報では30度台後半の予想最高気温を連日見ては熱中症への警戒を新たにするといった苛烈な暑さが連日続いていますが、皆様におかれましては衷心より暑中お見舞いを申し上げます。
さて、夏休みと夏期講習も早くも半ばとなり、計画していた活動を実行するのと並行して、各種課題の消化、また受験勉強にいそしむ日々を送っていることと存じます。教室内でも、生徒さんたちは皆さん授業に自習に生き生きと臨んでいます。中には授業後の当日の予定や翌日からの予定を上機嫌で話してくれる生徒さんもいますが、復習や宿題は手を抜かずに行い、各種活動や遊びはその日の勉強のことをもう考える必要がない状況で、心の底から楽しんでください。
ただし、熱中症の危険は屋外のみならず、冷房の効いている屋内でも常に伴います。水分および休養・睡眠が不足すると、体のだるさや頭痛といった、熱中症の症状が現れやすくなります。また水分だけでなく、食欲の減退をいいことに食べる量を減らすと、体力の維持が難しくなっていきます。必要な栄養を食事から摂取することはもちろん、自己管理にも気を配り、実り多い夏にしていきましょう。
【教室からのお知らせ】
①
夏期講習明けの通常授業は、8月31日(月)より始まります。
②
当塾では水筒・ペットボトル等、密閉できる容器での飲料持ち込みができます。
【学習のアドバイス】
今回は、中学2年で習う「1次関数」についてお話しします。
1次関数は、一度理解してしまえば、本当に単純なものです。グラフを描くとそれこそたった1本の直線となり、変わり方が突然変わることもありません。しかしそれは極限まで抽象化した結果であり、単純に見えてその実は、中1と小6の比例で教わった内容だけでなく、小4で習う「変わり方」、いろいろな図形の性質、また1次関数の直前に扱われた連立方程式を含んでいます。さらにその連立方程式を理解するためには、中1内容の方程式、文字式、正負の数にとどまらず、もちろん小学校で教わるすべての四則計算がしっかりと身に付いている必要があります。
つまり、1次関数が難しい、わからない、と訴える生徒さんには、これらのうちのどこかに習得不足なところが少なくとも1か所はある、ということになります。どれも数学だけでなく他分野や日常生活でも必要な内容です。(余談ですが私は1次関数を「中学数学の中ボス」と呼んでいます。)

当塾では夏期講習中に、中2・中3の生徒さんには必ず1次関数の問題演習をさせています。中2生にとっては予習となりますが、どこでわからなくなるかで弱点がすぐに見つかるので、復習課題を容易に決めることができます。
意外に思われるかもしれませんが、つまずきの原因として最も目立つのは、計算力不足でも、式を立てられないことでもなく、「日本語」で書かれている問題の意味を読み取れないことです。突き詰めていくと、先ほど挙げた一連の単元での学習の中で既習のはずの、多くの用語や記号の意味を忘れている、または間違って覚えている、ということがあります。関数の問題は文章題も多いうえ、条件提示だけ で数行にわたることもあり、問題を読む前に心が折れたり、問題を読めたとしても条件整理がうまくいかなかったりといったことも少なくありません。この場合は用語や記号についての学び直しから始めます。

長めの文章題も、記号や式を使うと条件を短く明瞭にまとめることができます。そもそも記号は、言葉にすると文字数が多くなることを短く表記するために使うものですから、書かれている内容を記号やアルファベットを含む表記に変換すれば、扱う情報量を大幅に減らすことができます。そしてこの営みは決して1次関数の問題や数学の問題にとどまらず、国語の読解と表現のどちらにも応用することができます。「記号や短い言葉での言い換え・書き換え」で内容を整理するだけでも、より多くの情報を扱う余裕が生まれるので す。
【雑感】
7月28日に発生した令和8年熊本地震およびその後続いている余震において、亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災されている皆様に謹んでお見舞いを申し上げます。
2016年4月にも熊本で今回同様の最大震度7の大地震が発生したことは記憶に新しく、ニュースの一報を知ったとき、これほどの地震が10年間隔で再び起こったことに驚きを禁じ得ませんでした。短い間に2度も同種の自然災害に見舞われた当地の皆さんの戸惑いやストレスは、想像に余りあるものです。
これらの地震は断層型とのことで、東日本大震災のような海溝型とは異なり、短い間隔で発生することも珍しくないのだそうです。断層は、日本の国土に無数に存在します。動きを止めたかに見える断層が、突然大地震を起こした例も少なくありません。すべての地震は突然発生します。熊本の現状を対岸の火事とは見ずに、災害・減災への備えをあらためて確認したいものです。